照明がつき、内部が仕上がってきた新築現場
千葉県松戸市で進んでいる新築現場では、塗装がほぼ終わり、照明に明かりが入りました。
今回の新築住宅では、内部の仕上げを全面ペンキ仕上げにしたので、真っ白な空間となり、
その白い空間に照明の明かりが加わることで、照明の光が白い壁に反射し、綺麗な陰影を作り出しています。
白い内装の中に、部分で無垢材の収納扉やカウンター、モルタルで仕上げたキッチンなど、素材感があるインテリアと
なっているので、冷たい無機質な感じはしません。
設計で心掛けているのは、できる限り自然素材や無垢な素材を使いたいと思っています。
ビニルクロスを使うことは、ほとんどないですね。
予算や場所(住宅であれば水周りのトイレや洗面所など)によってはビニルクロスを使うことはありますが、
私自身がビニルクロスのサンプルの匂いが嫌いなので、極力ビニルクロスを提案しないようにしています。
弊社の事務所の天井と壁の仕上げがホタテを使った自然塗料で、床は間伐材の杉のフローリングや大谷石・十和田石などを
使っており、全て自然素材となっています。
1日の中で、もっとも長く時間を過ごす仕事場の環境を考え、自然素材のものでオフィスのリノベーションをしました。
そのような空間に2年ほどいると、ケミカルなモノへの免疫が弱くなったのか、ビニルクロスの匂いが苦手になってしまったんです。
そのため、自分がオススメできるもので空間を創っていきたいですし、反対に自分が使いたくないなと思ったモノは提案しないようにしています。
洗面所と浴室が一体になった松戸の家4(FLAT HOUSE)
洗面所と浴室は、ガラスで仕切られていて、一体的な広々した空間となっています。
洗面所も他の部屋と同じ白ですが、建て主と話し、水周りの洗面所とトイレは艶アリとし、
ダイニングキッチンやリビングなどの主たる部屋は艶を抑えた塗装にしました。
この艶がとっても大切なんですね。
ペンキの艶について
内部の仕上げでペンキを使う時に、艶アリにするか艶ナシにするか、建築家が決めます。
艶アリは表面に光沢があり、光があるとうっすら明るくなります。
艶ナシは艶アリの反対で、表面がマットな感じになり、落ち着いた感じになります。
落ち着いた雰囲気にしたいのであれば艶ナシを選びがちですが、そすると表面の肌触りが結構ザラザラした感じなるので、
汚れがつきやすくなったり、汚れを拭くモノが汚れているとその汚れが壁に残ってしまうことがあるので、
仕上げの雰囲気をどうしたいかによるとは思いますが、完全な艶ナシはしない方がいいと思います。
今回タッグを組んだ工務店、株式会社 持井工務店。
松戸の家4(FLAT HOUSE)で一緒に仕事をさせていただいているのは、千葉県船橋市に会社を構える「株式会社持井工務店」さんです。
会社の設立は昭和43年ですが、創業は大正13年と老舗の工務店。
見積をお願いする前に工場を見学させていただきましたが、木に対する思いを感じ、さらに自社で大工を抱え職人の育成もされている工務店。
自社設計施工をしながら、設計事務所とも多く仕事をされているので、経験・知識・引き出しが豊富な工務店で、
現場が進むにつれ、細かい納まりの打ち合わせをすることが多くなってきてからは、図面では表現仕切れない部分などを先回りして質疑をあげてくれますし、
現場監督の方は、現場管理という立場と自らも設計者という視点から多くのことに目配りとこだわりを持って監督をしていただけているので、非常に助かっています!
工事金額の見積の時には相見積を要望する方が多いですが、私は見積と職人技術は比例すると考えているので、
「見積金額だけでは判断できませんよ」と伝えるようにしています。