解体が終わり、地盤調査
松戸の家4(FLAT HOUSE)のBlog
千葉県松戸市で進んでいる、実家の建て替えプロジェクト。クライアントが住んでいたお宅を取り壊し、改めてこちらにクライアントのための家を建てます。
新築住宅を建てる時には、住宅瑕疵担保責任保険に加入することが義務付けられ、加入するためには、適切に地盤の安全性の判断がなされていることを確認するため、地盤調査報告書またはこれに代わる書類の提出を求められます。そのため、地盤調査は必須なステップとなっており、解体が終わったため、先週の金曜日に地盤調査の立会いをしてきました。
地盤調査に採用したスウェーデン式サウンディング試験
地盤調査の種類には、スウェーデン式サウンディング試験(長いのでSS試験と略されることがあります)、標準貫入試験、表面波探査法などがあります。その中でも、住宅でよく採用されている地盤調査方法がスウェーデン式サウンディング試験です。
スウェーデン式サウンディング試験とは、簡単に説明すると、おもりの重量による沈下測定で、従来はボーリング調査の補助調査として利用されていました。
しかし、最近は国土交通省告示第1113号(最終改正 平成19年9月 告示第1232号)によって、
地盤の許容応力度及び基礎ぐいの許容支持力を求めるための地整調査の方法
並びに その結果に基づき地盤の許容応力度及び基礎ぐいの許容支持力を定める方法等を定める件
として位置付けられ、木造2〜3階建て程度の規模の地盤調査に使用されることが多くなっています。
スウェーデン式サウンディング試験の調査手法と手順、使用機材
スウェーデン式サウンディング試験の調査手法と手順は、先端にスクリューポイントを装着したロボットを地面に垂直に設置します。
ロッド(鉄の棒)に鋼製の5kgのおもりを段階的に載荷し、ロボットが自沈する様子を観察します。
100kgまでのおもりを載荷しても自沈しない場合は、上端のハンドルを2人の作業車で回転して、強制的に掘り進み、25cm貫入するまでの回転数(半回転を1としてカウント)を記録していきます。
測定中は、ロッドから伝わる音や感触も記録します。
使用機材は、ロッド(長さ1m×19mm径×10本)、おもり(10kg×2.25kg×3)、スクリューポイント33mm径、長さ200mmの紡錘形)、載荷用クランプなどを使います。
スウェーデン式サウンディング試験の調査箇所・時間・費用・結果診断までに要する期間
スウェーデン式サウンディング試験の調査箇所は、一般的な四角い住宅であれば四方の角と中心の5箇所を測定します。調査時間は1件に2時間前後で、費用は1宅地4〜5万円程度ですかね。
費用は地盤調査会社と測定ポイントによって変わるので、事前に確認が必要です。試験データの速報は、今回は午前中の調査だったので調査日の夕方には速報データが届き、翌日には詳細な地盤調査報告書が届きました。
スウェーデン式サウンディング試験の調査方法のメリットとデメリット
スウェーデン式サウンディング試験は、複数箇所の測定データの相互比較ができるので、地盤のバランスや土質が判読でき、深度方向に連続した測定ができます。
戸建住宅の実績が多く、動力・水を使用しないこともあり、既存家屋のある狭小な宅地で調査が可能です。ただし、転石または硬質層が貫入障害となり測定不能となるため、そのポイントは調査終了となります。
スウェーデン式サウンディング試験の調査結果
既存住宅が建っていたこともあり、地盤補強は必要ないだろうと計画を立ていたのですが、報告書を見るのはドキドキしました。
何故なら、調査報告書で地盤補強が必要と出てしまうとそのための予算を組まないといけないですし、工程が遅れてしまうからです。
結果は、「地盤補強 不要」と出たので、これで安心して着工に取りかかれます!
今回タッグを組んだ工務店、株式会社 持井工務店。
松戸の家4で一緒に仕事をさせていただいているのは、千葉県船橋市に会社を構える「株式会社持井工務店」さんです。
会社の設立は昭和43年ですが、創業は大正13年と老舗の工務店。工場を見学させていただきましたが、木に対する思いを感じ、さらに自社で大工を抱え職人の育成もされている工務店。
自社設計施工をしながら、設計事務所とも多く仕事をされているので、経験・知識・引き出しが豊富な工務店です。
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