2007年3月16日 ポルトガル/リスボン
ポルトガルのリスボン2日目に訪れた場所は国際公園。ここはリスボン万国博覧会の開催跡地で、リスボン万国博覧会の時に著名な建築家たちがいろいろな建築を設計し面白い建築が多く、この日に撮った写真の枚数は411枚。そのため記事が長くなってしまったのでリスボン2日目を2つの記事に分けて紹介しています。
前半の記事では、
「Gare do Oriente(オリエンテ駅 )」
「Pavilhão do Conhecimento dos Mares(海の知識館 )」
「Lisbon(リスボン)で気になった建築」
を紹介していますので、こちらもチェックしてみてください。
「Grand Tour 2007 回顧録 ポルトガル/リスボン Part-2−1」
EXPO'98 Portugal Pavilion(リスボン万博 ポルトガルパヴィリオン)
設計は Alvaro Siza(アルヴァロ・シザ)
建設年は、1998年。
ポルトガルのリスボンを訪れた理由は、アルヴァロ・シザのこの建築を見るためと言っても過言ではない。建築の大学を出ていない文系の私が建築を学びたいと思った本、「建築家たちの20代」。この本やこの本の著者、安藤忠雄さんの本に登場する気になった建築家を調べている中で好きになった建築家がアルヴァロ・シザです。
「大学文系から建築に進路変更」
建築の大学に通っていないから想像でしかないですが、大学では先生や同級生、院では先輩などと建築・建築家談義をして建築・建築家を学ぶと思うですが、私はその機会がありませんでした。建築の専門学校では、仕事が終わったあと夜、学校に行って勉強して帰る、の日々で、建築談義をする余裕がなかったというのが正直なところです。そのため、私は建築や建築家のことを本から学びました。そのうちの1人がアルヴァロ・シザです。
このExpo'98は仮設のパヴィリオンの数を減らし、Expo終了後もこの場で使われたり、分割していくつかの町に設置されることが決まっていました。このポルトガル・パヴィリオンは、前者です。
しかしExpo後の使い方が不確定で、さらにこの建物の周りにどんな建築が建つかもわからない状態だったため、建物を高度なフレキシブルではあるが、強固なイメージを持ち、最終的に街の中で強い役割を持つ建築を計画することが求められました。用途が決まっていないため、どのようにでも成り得て、式典などが開けるスペースも求められました。
Expo事務局の不確定な要望に応えたのが、アルヴォロ・シザのこのパヴィリオンです。
セレモニアル・プラザと呼ばれる広場を作り出すために、幅58m×長さ65mの巨大なケーブル・ルーフという吊り屋根が設計され、屋根で覆われた広場が実現しています。このケーブル・ルーフは厚さ20cmのコンクリートですが、幕のように見えコンクリートが軽やかで柔らかい印象を与え、威圧感がありません。この構造設計は、スリランカのコロンボ出身のセシル・バルモンドが設計しています。
このセシル・バルモンドも気になっている構造家で、リスボン2日目パート1で紹介したサンティアゴ・カラトラバのように構造から興味を持つ構造家です。
アルヴァロ・シザの特徴は、白の建築だと思います。
この白い壁はスタッコですが、ポルトガルやスペインでよく見かけた素材。
内部には入ってませんが、内部も白が多く、光の取り入れ方が綺麗で、白と光の陰影に興味を持つきっかけとなった建築家です。内部の展示のインスタレーションは、アルヴァロ・シザがよく知る建築家ソウト・デ・モウラが担当。
外周にはポルティコという列柱のスペースがあります。
ポルティコとは、建物の玄関に導いたり列柱として拡がるポーチであり、柱で支えられるか壁で囲まれた歩道上に屋根がある構造のことをいいます。今までの古代建築でもよく見かけた構造で、このポルティコの列柱と屋根で囲われた空間で人々がリラックスしている姿を見ると、建築の偉大さを感じます。
Oceanário de Lisboa(リスボン水族館)
設計は Peter Chermayeff(ピーター・シャーメイエフ)。
建設年は、1998年。
ピーター・シャーメイエフはアメリカの建築家で、水槽は水景クリエイター天野尚(あまのたかし)さんが手がけられていたようです。
それを知っていれば入っていたかもしれません。この時に天野尚さんのことは存じ上げていませんでしたが、天野尚さんのことを知ったのはTVでしたが、すみだ水族館のネイチャーアクアリウムが印象に残っており、大好きな水景クリエイターです。
Lisbon(リスボン)で気になった建築
この国際公園や周辺で気になった建築があります。その1つがこのアリーナ。
形が宇宙船のようで、その柱が集成材を採用しており、この時はまだ大断面の集成材の使い方を知らなかったのでインパクトがありました。
アリーナの屋根が曲線で特徴があり、この設計者が誰か知りたい建築です。
この建築も誰が設計したのか知りたい建築です。
綺麗なブルーで、なんの用途の建築で、外壁が何なのか、この水平のリブのようなものはどんな機能があるのか、気になった建築。
国際公園の中の水の滝。
この時は3月だったので水遊びをしている人たちはいませんでしたが、夏は子供たちが水遊びをしているんだろうなと想像ができる空間。
滝の後ろから見ると光が反射して綺麗でここにベンチがあったら、ずっと見ていられる場所です。
滝は狭い溝に流れ落ちるようになっていました。
帰りのオリエンテ駅。
Lisbon(リスボン)で気になった風景
国際公園の中にあったキオスクのような場所。
そこに壁面緑化がされており、異物感がない建築でした。
芝生が貼られたスペースはデコボコしていて、その傾斜を利用して人々が寝っ転がっている。子供はそのデコボコを駆け回り、日本だとまっ平な公園が多いので、このデコボコの芝生は機能的にも、風景的にもいいデザインだなと感じました。
Grand Tour(建築の旅)に出た理由
なぜ、ヨーロッパの建築を見て回る旅、Grand Tourに出たか。
その理由は、こちらのブログに書いたので読んでみてください。
建築の大学を出ていない者が「建築家」に憧れヨーロッパを旅した日々
これまでのGrand Tour(建築の旅)2007
これまでのGrand Tourの記事はこちらから
「Grand Tour 2007 回顧録」
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