2007年3月13日 スペイン/グラナダ2日目
天気は晴れ。
この日撮影したのは、327枚。
使ったお金は、€32.2(¥155.23(七十七銀行参照))。
今日はよく眠れたが寒い。朝は2℃で、昼間は20℃。
9時30分からアルハンブラ宮殿へ。この時期はやはり観光客が少ないらしく、すぐにナスル宮殿を見学できる時間帯のチケットがもらえた。
しかし、ライオンの中庭が修繕のため工事中!せっかく中央の噴水から水路で4つに分かれている中庭を見れると思ったのに!!残念すぎる。2009年まで工事は続くらしい。
ま〜石だし、何世紀も前のものだら痛みよな、しょうがない。
明日はセビリャ経由でリスボンだ。行けるかな。
アルハンブラ宮殿からのアルバイシン街区の景色は、さながら地中海のよう。
(※最初は旅をしていた時の日記の感想をそのまま書いています。)
グラナダ2日目に訪れた場所。
・アルハンブラ宮殿(ナスル朝宮殿、ヘナラリフェ、アルカサバ)
朝早くからアルハンブラ宮殿へ
グラナダに到着した前日もアルハンブラ宮殿に行きましたが、前日はアルハンブラ宮殿の中でも軽く見れる場所に行きました。
「Grand Tour 2007 回顧録 スペイン・グラナダ Part-1」
2日目の朝は寒いですが、空気が澄んでいてとっても気持ちがよかったです。
ザクロの門を入ると緑道が続きます。
ナスル朝宮殿の見学時間まで時間があるので、裁きの門を潜り最初はヘナラリフェ。
アルハンブラ宮殿のヘナラリーフェ離宮
建設年は、14世紀初頭。
アルハンブラ宮殿の北東の丘にあるナスル朝の離宮です。
中核をなすアセキアのパティオは全長50mにおよぶ細長い庭園で、その中心軸にアーチ状の噴水を備えた水路を配し、両側に草花が植えられています。
アルハンブラ宮殿のナスル朝宮殿
建設年は、13-14世紀初頭。
イベリア半島最後のイスラム王朝ナスル朝の居城で、前回の記事にも書きましたがアルハンブラはアラビア語で赤い城を意味します。
ナスル朝宮殿は「メスアール宮」「コマレス宮」「ライオン宮」の3つに分かれています。
ナスル朝宮殿に入るとメスアール宮があり、そこに中庭があります。
高い壁に囲まれている中庭が「メスアールの中庭」。
壁には色鮮やかなタイルで装飾されており、その上部には漆喰細工で装飾されています。漆喰細工の模様は、アラベスク模様で偶像崇拝を禁止するイスラム教でよく用いられる模様です。模様は幾何学模様や植物、文字などの緻密な反復模様が施されています。
メスアール宮の次はコマレス宮、「アラヤネスの中庭」があります。
中庭には水が張ってあり、風が入らない水面は鏡面となり、高さ50mもあるコマレスの塔が水面に映ります。
次はライオン宮なのですが、その途中の光景。
こういった先に光がある空間が好きで、光が導くように光がある方に行きたくなります。
冒頭にも書きましたが、アルハンブラ宮殿で一番見たかったライオン宮のライオンの中庭は修復中で見ることができませんでした。
ライオン宮には、ライオンの中庭を囲むように「アベンセラヘスの間」「諸王の間」「二姉妹の間」の三つの部屋があります。
アベンセラヘスの間の天井は星型になっており、壁からせり出している八角形の鍾乳石飾りの上には、同じ鍾乳石飾りの素晴らしい丸天井が作られています。
ライオンの中庭を見渡すと繊細な柱廊があり、大理石柱が124本も並ぶ柱の森になっています。その柱のアーチ部分には、細かい漆喰細工が施されています。
二姉妹の間の天井にも鍾乳石飾りの天井があり、その先にリンダラハのバルコニーがあります。
リンダラハのバルコニーから見えるのが、このリンダラハの中庭です。
アルハンブラ宮殿の風景
リンダラハの中庭を囲んで柱廊があるのですが、そこにベンチがあり、中庭を臨みながらゆっくりできる空間があります。
渡り廊下の柱廊。
このように何気ない空間が好きで、建築の余白というのでしょうか、その余白に居場所を創るってとっても大切だなと思っています。
全て華美な漆喰細工や鍾乳石飾りも圧倒的な力があると思いますが、素朴な素材感がある空間と繊細な空間の対比があると落ち着きます。
アルハンブラ宮殿のパルタル庭園
ナスル朝宮殿の出口付近には「パルタル庭園」があります。このパルタル庭園には「貴婦人の塔」があり、アルハンブラに建つ宮殿のなかでも、もっとも古いものとされています。
貴婦人の塔の前にはイスラム様式を象徴する長方形の池があり、展望台からは「アルバイシン」の町並みを見ることができます。
アルバイシンについては、前回の記事に記述してあります。
「Grand Tour 2007 回顧録 スペイン・グラナダ Part-1」
アルハンブラ宮殿の水盤
この池は、手前の水が出るところからまっすぐ池に向かって水が流れるのではなく、その周りに細い水路を作り、ぐるっと回って写真の奥側に水が池に流れるようになっています。
この水盤は、噴水からの水が流れる吐水口を持ち出し、水が池に落ちるようになっており、そのため水が落ちる(流れている)音が聞こえ、水を見なくても水を感じられるようになっていました。
アルハンブラ宮殿のヘナラリーフェ離宮
ヘナラリーフェ離宮は、朝も通ったんですけどナスル朝宮殿を早く見たかったのでじっくり見てませんでした。
そのため、次の場所に行く前にヘナラリーフェ離宮をじっくり見て回りました。
上の写真は、最初にも載せましたが「アセキアの中庭」です。
ナスル朝宮殿から丘をさらに上がった場所に、王族の夏の離宮「ヘネラリーフェ中庭」はあり、“水の宮殿”と称されています。アルハンブラ宮殿に流れる水は、シエラネバダ山脈の雪解け水が流れてくるように水路がつくられているため、水豊かな庭園となっています。
ヘネラリーフェには、もう1つの庭「スルタナの中庭」があります。
ヘナラリーフェ離宮の緑のトンネルは、夏の強い日差しを遮ってくれそうです。
階段の手すりのところには水路があり、うまく階段の高低差を利用して水を流していました。
上の写真の階段の手すりの部分が水路になっています。
アルハンブラ宮殿のアルカサバ
アルハンブラ宮殿の最後は、「アルカサバ」です。
アルカサバはアルハンブラ宮殿の西側にあり、イスラム・スペイン王朝の拠点がコルドバにあった頃にグラナダ防衛のために建てられた要塞で、最も古い場所とされています。
アルカサバは難攻不落の要塞として活躍し、スペイン独立戦争時には刑務所として使用されました。
この軍事要塞をもとに、13世紀にアルハンブラ宮殿の城塞に改築されました。
アルカサバの中央にあるアルマス広場は、かつて兵舎や住居、浴場などがあった居住区で、現在は建物の土台部分が残っているだけの遺跡広場になっています。ローマの「フォロ・ロマーノ」のようです。
見張り台から「アルバイシン」が一望できるのですが、町並みを見ると「パティオ」があるのがよくわかります。
パティオはスペイン語で「中庭」を意味し、夏期に摂氏40度を超える猛暑となるスペイン南部のアンダルシア地方で生まれた中庭のことで、直射日光を防ぎ屋外空間でも快適に過ごせるスペースをつくっています。
アルハンブラ宮殿で印象に残った写真
カルロス5世宮にあった装飾。
アルハンブラ宮殿の中で、日常の風景。
ほっこりする日常の風景。
最後は、最初に通ったザクロの門を通って帰りました。
Grand Tour(建築の旅)に出た理由
なぜ、ヨーロッパの建築を見て回る旅、Grand Tourに出たか。
その理由は、こちらのブログに書いたので読んでみてください。
建築の大学を出ていない者が「建築家」に憧れヨーロッパを旅した日々
これまでのGrand Tour(建築の旅)2007
これまでのGrand Tourの記事はこちらから
「Grand Tour 2007 回顧録」
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