One Tableはどのように評価されたか
事務所の並びに作ったカフェ、One Tableが千葉県建築文化賞を受賞したので、その授賞式に参加してきました。
コロナの影響もあり、表彰式を行うか千葉県は相当悩んだそうですが、人数を制限したり、消毒と換気を徹底しながら表彰式を催してくれました。
千葉県建築文化賞の選考の基準は、次の事項を選考の基準とし、総合的に審査されています。
○デザイン性に優れていること
○まちなみや周辺の景観と調和がとれていること
○安全で快適な建築空間を創出していること
○環境負荷の低減に配慮していること
○防災への配慮がなされていること
○施工上優れていること
○その他、独自の取組や提案がなされていること
第26回千葉県建築文化賞検討会議の先生方々
委員長 北原 理雄:千葉大学名誉教授
副委員長 岩村 和夫:東京都市大学名誉教授
委員 頴原 澄子:千葉大学大学院准教授
委員 岡部 明子:東京大学大学院教授
委員 竹江 文章:一般社団法人千葉県建築士会会長
委員 藤本 香:建築士、千葉大学非常勤講師
One Tableの講評
千葉県建築文化賞を受賞した建築1つ1つに講評がされており、One Tableの講評は東京大学大学院教授の岡部明子さんが講評してくれています。
その講評がこちら。
カフェから見える商店街の未来
第26回(令和元年度)千葉県建築文化賞表彰作品集より
One Table
買い物カゴを下げた近隣の主婦たちでにぎわう商店街は、なつかしい昭和の風景に退いてしまった。One Tableは、そんな商店街のお店をリノベーションしてできた4 0 m² 足らずのカフェである。桜並木に面するこじんまりしたスペースはしっとり居心地がいい。
このカフェを運営するのは、並びの店舗を改装して設計事務所にしている建築家の大畠さんだ。曜日によって出店者は異なる。シャッターが下りたままの街並みはさびしい。大畠さんは、これから飲食店で独立したい人を応援できる場所としてOne Tableを始め、ひとつでも多くのシャッターを開けたいと思ったそうだ。きっかけは東日本大震災のボランティアを経験して、日本の社会問題に関心が向いたことだった。One Tableを巣立って、松戸市内で起業した人も複数いるという。目の前の並木道は、春には、新京成線と並行して常盤平団地を通り3kmにおよぶ桜のトンネルになる。常盤平団地は郊外開発の先駆けとして知られたが、今では住人の多くが高齢化し外国人が増えている。商店街2階の賃貸アパートの入居者の多くも外国人だという。建築家が商店街でカフェと事務所を行き来することで、高齢者と外国人の増えた東京郊外に求めら れる商店街の新たな役割が見出される予感があった。
今まで、有識者の方々に評価されたことがないので、有識者の先生に評価していただけたのは、これからの励みになります
前回の記事でも書きましたが、One Tableが受賞ができたのは、やはり店主たちのおかげだと思っています。
「One Tableが千葉県建築文化賞で入賞に選ばれました!」
しかし、One Tableでやりたいことはまだまだあるので、店主やスタッフと共にOne Tableをどんどん盛り上げていきたいと考えています!
One Tableでやりたいことについては、また別の機会にまとめてみたいと思います。おそらく結構な文字数になると思うので、今回はこのあたりで。