鎧張りの外壁があらわになりました
千葉県柏市で進んでいる新築住宅のプロジェクトでは、外部の養生が外され、鎧張りの外壁が見えるようになりました。
まだバルコニーの手摺が付いていないため、2階の窓ガラスが丸見えですが、これはこれで新しいファサードのイメージがふと浮かびました。
外壁の板張りは高知の材を使っています。
その材料に塗装をしてあるのですが、この塗装が日に日に表情を変えていて、現場に来るのが楽しみなほどです。板張りが施工した直後は、もっと明るい色でしたが、全体的に茶色が濃くなってきて、落ち着いてきて、新築ではないような雰囲気です。
外壁の鎧張り
今回のプロジェクトでは、2種類の外壁材を使っていると前回のBlogで書きました。写真の南側のみ板張りで、その板の張り方を鎧張りとしました。
鎧張りは、上の板が下の板に少し重なり段差ができる張り方で、昔や地方の家でよく見られる張り方だと思います。
鎧張りが張られた時に大工さんと話していたら、「昔の小学校でよく鎧張りを張ったな」と言っていて、ちょっと嬉しかったですね。というのも、建主と話していたのは、経年変化を楽しめ、新築だけど新築らしくない家を建てようと話していたので、昔からの張り方と、家らしい屋根の掛け方で、どこか懐かしい家をデザインできればと考えていたからです。
2階のシナ合板
2階のシナ合板が仕上りました。
1階のほとんどはシナ合板で2階の主な仕上は高知の漆喰となり、白い漆喰の大きな空間の中に一部をシナ合板とし、漆喰の中に木の箱があるようなイメージです。
シナ合板が仕上がった建主がシナ合板を触りながら、
「松戸の家3は、HPの写真で見るより、実際に訪れて見た方がシナ合板の良さがわかるし、空間の良さがわかる」とおっしゃってくれました。
これを聞いたときは本当に嬉しかったですね。
というのは、写真はよく見せるように撮ると思うのですが、写真よりも実際の空間のいいと言っていただけると、建築家をしていて報われる一瞬です。
その松戸の家はこちらからどうぞ。
「松戸の家3(ゲルのある家)」
2階には、足場が組まれ、これから漆喰の左官工事が始まります。
今はシナ合板と下地の石膏ボードのため全体的に黄土色のような内部ですが、この空間が白くなると、もっと明るい空間になり、南側の大開口の窓から入る光が陰影を作ってくれるので、漆喰が仕上がるのが楽しみです。
漆喰は建主と一緒に訪れた高知県の漆喰材を使います。
その記事については下記リンクから工場の様子などを見ることができます。
「タナクリームと土佐漆喰(とさしっくい)の工場見学」
オープンハウスの予定
柏の家2(回遊する家)Projectでは、建主に引き渡す前に中を見学できるオープンハウス(内覧会)を開催する予定と前回のBlogでも書いてますが、日程としては6月27日(土)と28日(日)の2日間開催する予定で、日程が決まればこちらHPや下記の弊社のSNSで告知をしますので、随時チェックしていただければと思います。
前回の構造見学会では間取りの評判がよく、なぜこのProjectの副題が「回遊する家」なのか、見学していただけるとよくわかると思います。
「家事動線が好評だった見学会〜柏の家2(回遊する家) Project Vol.09〜」
建築設計事務所のSNS
弊社のSNSでは、HPの載せている写真以外の写真やイベントの情報などをアップしているので、時間があるときにチェックしていただけると幸いです。
弊社に興味を持ってくれてフォローしていただけると、いち早くイベント情報などを届けることができますので、ぜひフォローをお願い致します。
一緒に家づくりをする工務店、株式会社助川工務店
柏の家2(回遊する家)の家づくりを一緒に進めてくれるのは、千葉県柏市にある工務店、「株式会社助川工務店」さんです。
明治20年創業の老舗の工務店。
西暦だと1887年に創業されています。
そうなると、今年の2019年で132年。
助川工務店さんとは、今まで
松戸の家3(ゲルのある家)
松戸の診療所(無垢な診療所)
我孫子の家1(路地裏のある家)
と3つの仕事を一緒にさせてもらっています。
今はだいぶ寺社の仕事が少なくなっているようですが、昔は宮大工としても職人仕事をされていて、昭和61年(1986)に三代目の助川秋蔵さんが、労働大臣より 「現代の名工」 として卓越技能賞受賞されています。
自社設計施工をしながら設計事務所とも多く仕事をされてますし、自社大工を育ている工務店で、経験・知識・引き出しが豊富な工務店だと、いつも一緒に仕事をしながら感じます。