階で違う仕上
千葉県柏市で進んでいる新築住宅のプロジェクトでは、1階と2階の仕上を変えています。
建主と打合せを重ねて決めたイメージは、2階リビングということもあり、2階が家族団欒の明るい空間、1階は寝ることがメインの落ち着いた空間。
このイメージで、今回のプロジェクトでは、階によって仕上を変えています。
1階の仕上はシナ合板
1階はシナ合板とし、シナ合板は以前設計をさせていただいた松戸の家3(ゲルのある家)で採用した仕上です。
シナ合板の内装イメージは、松戸の家3(ゲルのある家)で確認ができます。
今回のプロジェクトの建主は、松戸の家3を気になって弊社に設計の相談があったということもあり、一度、中を見てみたいと要望があり、柏の家2の建主を松戸の家3に案内しました。
その記事はこちらです。
「家づくりの見学会〜柏の家2(回遊する家) Project Vol.01〜」
この内装をみて、シナ合板を採用したいということで1階の仕上が決まりました。現場では、そのシナ合板の下地の合板が張られています。
弊社の設計では、基本的には天井高を低く設計しています。
ハウスメーカーなどを見ると、天井高が高い家が多いと思います。それに合わせて扉なども縦に大きくなっていますが、このサイズ感に違和感があり、日本みたいな敷地が狭い住宅で縦に長いと、個人的な感覚ですけど、間の抜けた空間になってしまうなと感じており、天井高を低くしています。
もう1つの理由としては、全体のボリュームを小さくすることで、仕上の面積が狭くなり、この面積は工事費に関わってきます。
この2つの理由から、特に高さについては低く抑えるように心がけて設計をしています。
現場では、階段が出来上がっていました。
この階段ができると、一気に家らしくというか、工事が進んだなと感じます。
というのは、階段が出来上がるまでははしごを使って上り下りをしていたので、階段ができるととっても楽なんですよね。
2階の仕上は漆喰
2階の仕上は、真っ白な漆喰となります。
理由としては、2階リビングで南側に窓を設け、明るいリビングダイニングとし、家族が楽しく、気持ちよくなる空間を目指しました。
弊社の仕上の基準は、自然素材を使うこと。
私自身が自然素材の空間で仕事をしていて、とっても気持ちよく仕事ができているので、建主にも同じように気持ちよく過ごして欲しいからです。
そこで、今回採用した自然素材は、建主と一緒に訪れた高知県で工場まで訪れて説明を聞いた、田中石灰工業のタナクリームを採用します。
その建主と一緒に訪れた高知県については、こちらの記事からどうぞ。
「タナクリームと土佐漆喰(とさしっくい)の工場見学」
タナクリームは初めて使う仕上なので、色々な面で楽しみです。
タナクリームを塗るには下地が石膏ボードになるのですが、2階の一部は下地が合板になっており、ここはシナ合板を張ります。
構造上、耐力壁で合板を張る必要があるのですが、そのことを活かし、全て真っ白な漆喰ではなく、部分部分にシナ合板としてアクセントにしています。
この仕上の違いがとっても楽しみです。
絶対いい空間になります!
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一緒に家づくりをする工務店、株式会社助川工務店
柏の家2(回遊する家)の家づくりを一緒に進めてくれるのは、千葉県柏市にある工務店、「株式会社助川工務店」さんです。
明治20年創業の老舗の工務店。
西暦だと1887年に創業されています。
そうなると、今年の2019年で132年。
助川工務店さんとは、今まで
松戸の家3(ゲルのある家)
松戸の診療所(無垢な診療所)
我孫子の家1(路地裏のある家)
と3つの仕事を一緒にさせてもらっています。
今はだいぶ寺社の仕事が少なくなっているようですが、昔は宮大工としても職人仕事をされていて、昭和61年(1986)に三代目の助川秋蔵さんが、労働大臣より 「現代の名工」 として卓越技能賞受賞されています。
自社設計施工をしながら設計事務所とも多く仕事をされてますし、自社大工を育ている工務店で、経験・知識・引き出しが豊富な工務店だと、いつも一緒に仕事をしながら感じます。