初の試みが多い柏の家2(回遊する家)
現在、千葉県柏市で進んでいる新築住宅の現場では、着々と工事が進んでおり、外壁工事が始まりました。
今回の外壁は、2種類の外壁を採用しています。
1つは金属サイディング。
もう1つは板張り。
今回の柏の家2(回遊する家)の平面は、正方形となっており、道路側に面しているのが南側となっています。その南側の外壁を板張りとし、他の東側、北側、西側を金属サイディングとしました。
実は、金属サイディングを採用するのは初めてです。
おそらく下積み時代を含めても外壁に金属サイディングを採用するのは初めてです。松戸の家3(ゲルのある家)でも金属サイディングを採用する予定だったんですけど、外壁面積が広かったということもあり、金属サイディングから窯業系サイディングに変更しました。
それでも、窯業系サイディングの中でもできる限りシンプルなものを選び、遠目から見ると金属サイディングのように見えると言われるで、選んだものはよかったと思います。窯業系サイディングには、漆喰調、タイル調など、なんとか調というものが多いのですが、私がなんとか調というものが好きではないので、窯業系サイディングを選ぶことはあまりないですかね。
もう1つ初の試みは、内装材で漆喰を採用しています。漆喰自体は、弊社でデザインし運営管理しているシェアカフェ、One Tableでスイス漆喰を採用していますが、住宅で漆喰を採用するのは実は初めてなんです。
今回採用する漆喰は、建主と一緒に訪れた高知県の漆喰、タナクリームを塗ります。
建主と一緒に訪れた高知県については、こちらの記事からどうぞ。
「タナクリームと土佐漆喰(とさしっくい)の工場見学」
弊社では、貝殻を砕いた自然塗料を採用することが多いのですが、今回は国産の漆喰を採用しています。
金属サイディングとは
では、金属サイディングとはどういったものか。
金属サイディングとは、断熱効果のある裏打材と柄付けされた金属板によって構成された外壁材です。ガルバリウム鋼板を外壁に使うこともありますが、金属サイディングは、パネルのように製造ラインで工場生産され、仕上がりが均一で、すでに塗装してあるため塗装が不要、さらに断熱効果のある裏打材があることで断熱性に優れ省エネ効果があり、窯業系サイディングより軽量で作業がしやすいというメリットがあります。
また、漆喰やモルタルを外壁に塗る湿式工法で起こりうるひび割れ・凍害の心配がサイディングにはありません。
金属サイディングを作っているメーカーは複数ありますが、その中から、価格、材質、機能、塗装仕様、保証、デザイン性などを比較して選びました。
金属サイディングというと色は、ブラック、ホワイト、シルバー、ネイビー、グレーが一般的な気がしますが、今回はモスグリーンを選んでいます。
どういったことを比較して、どういう風に色を選んだかは、また別の機会で説明したいと思います。
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一緒に家づくりをする工務店、株式会社助川工務店
柏の家2(回遊する家)の家づくりを一緒に進めてくれるのは、千葉県柏市にある工務店、「株式会社助川工務店」さんです。
明治20年創業の老舗の工務店。
西暦だと1887年に創業されています。
そうなると、今年の2019年で132年。
助川工務店さんとは、今まで
松戸の家3(ゲルのある家)
松戸の診療所(無垢な診療所)
我孫子の家1(路地裏のある家)
と3つの仕事を一緒にさせてもらっています。
今はだいぶ寺社の仕事が少なくなっているようですが、昔は宮大工としても職人仕事をされていて、昭和61年(1986)に三代目の助川秋蔵さんが、労働大臣より 「現代の名工」 として卓越技能賞受賞されています。
自社設計施工をしながら設計事務所とも多く仕事をされてますし、自社大工を育ている工務店で、経験・知識・引き出しが豊富な工務店だと、いつも一緒に仕事をしながら感じます。