所在地 :千葉県松戸市
主要用途:オフィス
構造 :木造 地上2階建ての1階
敷地面積:---.--m²
建築面積:---.--m²
延床面積: 39.60m²
施工 :誠石材工業、DIY
構造 :
撮影 :大畠稜司建築設計事務所
事務所を構える場所をずっと探していた。事務所を構えるロケーションの条件として2つ決めていて、2つの条件かどちらかの条件が叶うロケーションを探していた。1つ目は、路面店でシャッターが閉まったテナントか空き屋。2つ目は、緑が見える場所。そのような場所を探している時に、八柱のさくら通り沿のテナントに出会った。夏の新緑が綺麗なさくら通りで春には桜のトンネルが続く場所ということ、路面店であること、そのことからテナントを構えることを決めた。他にも、2路線が通る駅から近いこと、自宅から自転車で通勤できることなども決め手になった。
事務所をリノベーションするには、できる限りDIYでやることを決めていた。試したい材料があることと、日本ではDIYが減額案の1つになっており、いづれ減額案としてDIYを依頼主に勧めることになるだろうと思っていたが、実際に空間をDIYで作ったことがないものがDIYを勧めるのは無責任だと思い、DIYでセルフリノベーションすることにしていた。
狭い事務所だが、空間のゾーニング計画を考え、さくら通り側が全て窓ガラスになっていることから、外とつながるような事務所にしたいと考えた。そこで、道路側を打合せスペースとして使い、その打合せスペースを外のような空間にするために大谷石を敷き、入り口から打合せスペースまでに十和田石と砕石を敷いた。そうすることで、屋外のような空間にし、半屋外空間を作った。作業デスクは中央に置き、陽が当たらない奥に本棚や備品などの収納関係にした。
事務所の内装材は、以前から気になっていた材料を試しに使ってみた。天井と壁は貝殻を砕いてできた自然塗料。こちらは調湿作用と消臭効果ある。床には間伐材からできた杉の無垢フローリング。打合せスペースの床には土足のまま入れる石を敷いた。1日で最も長く滞在する空間には自然素材を使いたい考えていたので、事務所では新建材と言われる石油からできたものは一切使っていない。その効果か、杉の香りがし、居心地がいい空間と評判である。
セルフリノベーションでは、ワークショップを開催したり、友人が手伝ってくれたりして、時間がかかり大変だったがいい思い出になっていて、春にお花見ができる事務所として気持ちよく仕事ができている。