根切り・地業工事
千葉県柏市で進んでいる新築住宅のプロジェクト、柏の家2(回遊する家)の現場は遣り方が終わり、家づくりで大切な基礎の部分の工事が進んでいます。
遣り方については、前回の記事を是非ご覧ください。
遣り方〜柏の家2(回遊する家) Project Vol.04〜
遣り方が終わった現場では、基礎のコンクリートを打設する前の工事に入ります。
基礎をつくるために地盤を掘削し固めます。このことを根切りといい、その根切りの後に建物に必要な耐力を出す作業に入ります。そのことを地業と言います。
根切りは遣り方の時に出した壁の中心線をもとにユンボで掘り、基礎の形状をつくります。根切りが終わると、地業という作業に進み、根切りした土の上に石を敷き詰めていきます。その石のことを割栗石と言います。その割栗石を基礎の下に敷き詰めたら転圧をし締め固めていきます。転圧が終わると捨てコンクリートを打設するのですが、その前に、防湿シートというビニールシートを敷いていきます。この防湿シートは、地面からの湿気を建物に入り込むのを防ぐためのもので、隙間ができないようにシート同士が端を重ねながら敷きます。そのシートが敷き終わると、基礎の深いところに捨てコンクリートを打設します。
これまでの一連の作業が終わると、基礎の鉄筋が組まれていきます。
隠れてしまう配筋の配筋検査
基礎の鉄筋が組まれると、コンクリートを打設するのですが、そうすると鉄筋が見えてなくなってしまうので、鉄筋が組まれた時点で、鉄筋が設計図書通りに組まれているか検査をします。そのことを配筋検査と言います。
配筋検査で確認することは、大まかに
・鉄筋の材質
・鉄筋のピッチ
・鉄筋と型枠の被り厚さ
・基礎を点検するために設けた人通口の位置
・基礎の立ち上がりの高さ
・基礎に埋め込む金物の位置
などを確認していきます。
現場が始まるとこの鉄筋検査が楽しみで、隠れてしまう鉄筋が整然と組まれている姿は本当に綺麗だなと思います。
現場は着々と進み、しばらく見ないと結構進んでいますが、その間には職人さんが一生懸命作ってくれているので、寒い中、暑い中、図面を形作ってくれる職人さんに感謝です。
今回の柏の家2(回遊する家)の現場の隣は空き地だったんですけど、隣も家が建つようで、ほぼ同時に工事が進んでいます。
国産木材(高知県産木材)の構造見学会
前回の記事でも書きましたが、柏の家(回遊する家)では国産材(高知県産材)の木材を採用しており、その国産材(高知県産材)の木材が組まれた姿をぜひ多くの方に見ていただきたいと思い、構造見学会を開催する予定ですので、国産材に興味がある方には是非参加していただけらと思っています!
その告知はこちらのHPや弊社のSNS(InstagramやFacebook)で告知しますので、随時確認していただければと思います。
一緒に家づくりをする工務店、株式会社助川工務店
柏の家2(回遊する家)の家づくりを一緒に進めてくれるのは、千葉県柏市にある工務店、「株式会社助川工務店」さんです。
明治20年創業の老舗の工務店。
西暦だと1887年に創業されています。
そうなると、今年の2019年で132年。
助川工務店さんとは、今まで
松戸の家3(ゲルのある家)
松戸の診療所(無垢な診療所)
我孫子の家1(路地裏のある家)
と3つの仕事を一緒にさせてもらっています。
今はだいぶ寺社の仕事が少なくなっているようですが、昔は宮大工としても職人仕事をされていて、昭和61年(1986)に三代目の助川秋蔵さんが、労働大臣より 「現代の名工」 として卓越技能賞受賞されています。
自社設計施工をしながら設計事務所とも多く仕事をされてますし、自社大工を育ている工務店で、経験・知識・引き出しが豊富な工務店だと、いつも一緒に仕事をしながら感じます。