初の屋内でのモルタル壁
現場が進んでいる、東京都江戸川区のリノベーションプロジェクトでは、建主の夢だった、モルタルの壁の左官工事が終わっていました。
前回の記事では、天井の下地となる野縁(木組み)のことを書きましたが、その天井も壁も、石膏ボードという下地の板材で覆われました。
今の建築では、この石膏ボードで壁や天井が作られることがほとんどなのですが、前回の記事でも書いたように、やはり天井は野縁だけで表現しても面白いなと思います。
「天井の下地〜江戸川の家1(ノームコアな家) Project Vol.04〜」
上の写真の左側の壁がキッチンの壁となりますが、その壁をモルタルにしたいというのが建主の夢でした。
その壁は、石膏ボードではなく、ラスカットという地震や火災に強く、「住宅瑕疵担保責任保険」の設計施工基準で認められた国内唯一のモルタル下地材を張ってあります。
ラスカットとは
ラスカットとは、前述したようにモルタル下地材で、独自の3層構造でできています。
ベースとなる台板(構造用合板・特類)は、高耐水性接着剤が使用され、防虫・防蟻・防腐処理済みとなっており、強度、耐水性、耐久性に優れています。
その台板の上に特殊防水被膜という特殊防水被膜が張られ、雨水の浸入を防ぎ、台板と特殊セメント凹凸層を密着させます。
そしてラスカットの仕上となる表層は、特殊セメント凹凸層モルタルとの密着力を高める特殊な波型加工がされており、在来工法のモルタル下塗り(または中塗り)までの工程を兼ねているのです。
モルタルの表情。
最近、少しずつではありますが、手仕事の仕上を表現の1つとしてできるようになってきました。
この手仕事の中で、左官などのように施工現場で水と混ぜて練り、刷毛やコテなどで塗って仕上げることを湿式工法と言います。
湿式工法の反対を乾式工法と言い、乾式工法は工場であらかじめ規格に基づいて生産された建材で、施工現場ではその材をカットして張り付けていく工法のことです。
湿式工法と乾式工法の説明を読んでいただければ、どちらが手がかかりそうかというのがわかっていただけると思います。今の住宅はほとんどが乾式工法となっていますが、弊社ではできる限り自然素材を採用したいと思っているので湿式工法を採用したいと考えていますが、湿式工法は手間がかかる分、工事費も高くなります。しかし、湿式工法は乾式工法と違い、設計者が手を加える余地があるため、独自の表現をすることができますし、1つ1つ違う表情を表現することができます。
今回の施工パートナーは、関内建匠有限会社さん
今回の家づくりのパートナーは、現場と同じ江戸川区に会社がある関内建匠有限会社さんです。
平成13年に創業し、工務店としては新しい工務店ですが、多くの設計事務所と仕事をされていたり、施工事例などを見させていただき、今回一緒に家づくりを進めていくことになりました。
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