建築模型の種類
建築模型には種類があり、目的によって作り方を変えています。
ボリューム模型は、最初に作る模型で、法規に従ってどれくらいのボリュームが建てれるのか、どのような配置にするのかなどを固まりで検討します。
スタディ模型は、屋根や外観の形状を何パターンも作ったり、窓の配置などを検討しながら作って行きますが、丁寧に作るというより、スピード重視で作って行きます。このスタディ模型を作ることでお互いのイメージが共有できるので、意思疎通が図れます。
プレゼン模型(プレゼンテーション模型)は、クライアントにプレゼンテーションをするときに見てもらう模型で、事務所にもよると思いますが、色を取り入れた模型を丁寧に作り上げます。
外観模型は、外観だけを色取り入れて作る模型で、プレゼン模型としても使えます。
インテリア模型は、住宅や店舗のリノベーションの時に作る模型で、内装の仕上げや家具まで作り込む時もありますが、こちらもプレゼン模型として作ることがあります。
外構模型は、広い敷地で高低差があったり、池などがあったりする時に、建物の周辺を作り込む模型で、建築と周辺の関係性を確認することができます。駅のプロジェクトだと、ロータリーなどを模型で作り、動線や動線からの建物がどのように見えるかを確認することができます。
軸組模型は、木造の構造を確認するためにヒノキの角棒を使って作る模型で、建築現場でよく見かける、柱や梁だけの構造材の時を事前にイメージするために作る模型です。軸組模型は構造事務所が作っていることが多い気がします。
スタディ模型で確認
通常、最初に頭の中でボリューム模型を作り、何パターンか検討しています。そのイメージと敷地に立った時の感覚からプランを検討し、プランを検討しながら立面・断面を行き来してまたプランに戻りボリューム模型からスタディ模型ぐらいまでイメージを固め、1/100の模型を作り、クライアントにプレゼンしています。
ただ外観をデザインするときに最も悩ましいのが屋根型で、屋根の形状で外観のイメージが大きく変わるため、プランの方向性が固まっても屋根が決まらないと手が進まない時があります。その屋根形状も計画地の敷地内だけで決めているわけではなく、周辺を歩き回ってどのような街並みなのか確認にし、計画する建物が奇抜ではないか、むしろ奇抜にするべきかなども考えながら、外観、特に屋根形状を決めていることが多い気がします。そのため、屋根形状を決めるだけで複数の模型で検討しており、名古屋の家1(対峙しない家)では配置、圧迫感、屋根形状を確認していました。
「屋根の形を考えるスタディ模型〜名古屋の家1(対峙しない家) Project Vol.04〜」
名古屋の家1(対峙しない家)でも1/50の模型を作りたかったのですが、配置にこだわり、その配置を実現するための崖条例対策、植栽の面積などの検討、長期優良住宅の設計などに時間がかかってしまい模型まで手が回りませんでした。
五霞町の家1では、最初にイメージの模型を作り、プランを作りながら1/100の模型を作り、プランと模型を確認してもらい、イメージを共有していました。
さらにイメージを共有したいと考え、今回は1/50の模型を作りました。

五霞町の家1では、建てる場所のすぐ近くに古くからある大きな木があり、その根っこを避けるために、2階が跳ね出したような計画になっています。

住宅では表と裏ができてしまいますが、今回の計画地では妻側(短辺側)両側とも見られるので表裏がないように設計しています。

内部の空間もイメージがつきやすいように模型の屋根も2階も外れるようになっています。

まだプランが確定しているわけではないため、いつでも壁を動かせたり、窓の開口部が開けれるようにしています。
設計料=設計時間
できればスケールを大きくして1/20ぐらいの模型などを見ながら検討したいと毎回思うのですが、この模型を作る時間も経費になってしまうので、模型を作るかは設計料によって調整させていただいております。
弊社では図面を描くほうに重点を置いているということもありますが、最近は違ったアプローチをしたいと思っているので、模型作業については今後検討していきたいと考えており、そうゆうこともあり、現在スタッフを募集しているということもあります。
「新規スタッフ募集」
契約させていただく設計料はプロジェクトにかけれる時間と比例しているため、設計料=設計時間ということを頭の片隅に入れながら、いいものを設計していき、事務所を存続させるということを常々考えています。いただいた設計時間を何に費やすかはプロジェクトによって変えています。
依頼主側としてはイメージが伝わりやすいように模型を作って欲しいと思うと思いますが、設計料の関係で模型を作れないときは、依頼主自ら作る方もいらっしゃるので、是非模型作りに挑戦していただきたい。そうすればどれぐらいの労力がかかるのか体験できると思います。これは、私がDIYを通して職人さんの大変さを実感できた経験から気づいたことです。
また、断熱性能の数値なども依頼されることがありますが、細かい数値を出すのに設定に時間がかかるため、外注で受けてくれる事務所があるので、どうしても設計料の関係でお願いしている設計事務所で対応できなければ、一度外注業者さんに依頼してみるといいと思います。その費用を知ることで設計事務所に無理を言っていないか、それともお願いしている設計料範囲でできるのではないかなど、検討できると思います。
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